中国の書の歴史・・・その11
漢代のその他の書として瓦当(かとう)文、塼文(せんぶん)、画像石、官印・封泥などがあります。
1.瓦当=屋根を葺くのに、平瓦をならべた接点には反面形の伏瓦をもってこれを覆います。
これは軒先に出る部分が円形(ときには反面形)になっています。この部分を瓦当といいます。
これは屋根をみるとすぐに目につく部分なので古くからいろいろな装飾が施されてきまし」た。
瓦当はすでに三代(夏・殷・周)からあったものですが、文字の使用は漢代より始まっています。
銘文は建物の性質がわかるようなものもありますが圧倒的に多いのは吉祥文字です。
「長生未央=ちょうせいみおう」「長楽無極」「千秋万歳」「延年益寿」「與天無極=よてんむきょく」
「永奉無彊=えいほうむきょう」「億年無彊」などがそれです。文字は篆書体を土台にした装飾文字
です。
2.塼=宮殿・家屋・墓・井戸・道路などの床に敷いたり壁面にはめこんだりして使われる煉瓦上のも
の。日乾煉瓦と陶製のものとがあります。銘文には吉祥文字・年号など、書体は篆・隷・草隷・章草
などさまざまです。
3.画像石=後漢時代になると立派な墳墓を造営するようになり大量の石材を用いた石造墓をつくるよ
うになりました。画像石はこの石造墓内の石壁に絵画や図像を刻したものです。画像の脇に題名の
文字が刻されています。
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