中国の書の歴史・・・その10
木簡における書体で楷書の項が残っていました。
左の図は1901年オーレル・スタインにより新疆省尼雅遺跡(しんきょうしょうにやいせき)から発見された木簡の風検です。
この検は西川寧博士が楷書の成立期を示すものとして取り上げたものです。楷書の書法、横画「三過折」、縦画に「懸針法」が使われているとしています。資料としてはわずかでありますが、楷書の成立期を探る上で貴重とされています。これが書かれたのは269年ごろと言われています。
しかし、鐘繇が書いたといわれる楷書の名品「薦季直表=せんきちょくひょう」は220年代と言われてますから楷書の成立期はまだまだ遡ることになるでしょう。
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