夏休みに入り小学校前の我が家は、静かすぎてさみしいくらい、特に朝夕は登下校生徒が見えなくてなんとなく時間の経過にメリハリがつきません。
終戦から今年で72年目の夏を迎えました。マスメディアは例年のことながら平和に関する記事をたくさん取り上げてくれるでしょう。今年は特に・・。「秘密保護法」「安保法」「共謀罪法」の一連の法案も成立し、いよいよ憲法が政治日程に上がってきました。
未来を託す子供たちに残せるものは何か、一歩も二歩も踏み込んだ思考力が今の時代には求められています。
7月は三つの書展を見ました。
いずれも知人が絡んでいる書展ですが、最初に鑑賞したのは「白玄会」。故山本一聿先生が築いた会で墨像を主体としています。二年に一度の開催ですがレベルの高い臨書作品がたくさん出品されていました。その他、かな・近代詩文・漢字作品などバラエティに富んでいて見ごたえがありました。その中で墨像は三分の一くらいの数でした。
続いては伊勢崎市の「書道協会展」、これも二年に一度の開催ですが、167名の出品でした。墨盒展の仲間である中島先生、若林さん、羽尾さん、荻原さんなどの作品もありました。
三つめは高崎書道会の「第30回記念国際交流書展」、于右任書法で知られ、中国・台湾との交流を盛んに行っている会で、私も毎回鑑賞させてもらってます。
中国・台湾から60名、会員196名という大勢の作品が高崎シティギャラリーの第一、第二会場、それに予備室を埋め尽くしていました。
展覧会を見にいくのは刺激を受けることが大きな目的ですが、と同時にいろいろな人に会い会話をすることも楽しみの一つです。漢字一つ書くのでも様々な表現があり、人と同じく十人十色、ただ質の高さだけは求め続けるものだと痛感しています。
書の世界に「九生法」という言葉があります。若干抽象的ではありますが、字を書く際にその書字を生命的なものにするための条件です。その中の五つを上げてみます。
「生硯」硯は使い終わったら洗滌して乾かす。
「生水」硯に長いこと汲み置いた水を使ってはいけない。新しい水が良い。
「生墨」必要に応じて磨墨する。
「生神」気持ちを集中して気を鎮め、心をいらだたせて騒がせてはならない。
「生景」空が晴れ渡り空気も澄んでいれば、人の心ものびのびと楽しい、このような時は筆を執るのに適切である。
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