明けましておめでとうございます。
平成も最後の年となりました。しかもあと4ヶ月、しかし昭和から平成に変わったときよりも淡々と時が流れているように感じます。2019年、果たして新元号はなんと命名されどのような文字で発表になるのでしょうか。
今年は十二支で言うと12番目「亥年」、動物は猪が充てられています。干支で言うと「己亥=つちのとい」です。
十干は日を数える方法、十二支は月を数える方法として三千数百年前殷の時代から使われていました。十二支による時刻は日本でも明治時代まで使われていました。24時間を12に分けたもので、一時が二時間になります。
十二支が動物の名前と結びついたのは漢代です。身近な動物だけに親しみやすくなりました。
沼田市利根町にある老神温泉は干支に関係のある温泉地のようです。赤城山の蛇の神と、日光・男体山のむかでの神が戦ったときに、赤城の蛇の神が見つけてその傷を癒やしたと言われる温泉です。ホテルにある露天風呂に「午の湯」「巳の湯」などと命名してあります。
さて、日本が地震国、災害列島であると認識させられたのが今から24年前の「阪神淡路大震災」猪年でした。その年平成7年は「地下鉄サリン事件」があり「東京都知事に青島幸男」「大阪府知事に横山ノック」など異色な人が選ばれ、内閣総理大臣には「村山富市」がなっています。
今年はどんな年になるでしょうか。春に統一地方選挙、夏には参議院選挙があります。候補者の喋る「ことば」に惑わされること無く、「おこない」をよく見極めて清き一票を投じましょう。
1月5日から一閑堂で木附渓山さんの第二回ハガキ展が開かれています。
書にとって用筆法即ち筆遣いの技術はとても大事です。これは一生追究していかなければなりません。しかし木附さんの作品はそこから一歩突き抜けた感のする書です。自分自身の好きなことばを思うがままに書き、自分で額表装して仕上げています。
小さな展覧会ではありますが質の高い「こころの書・展覧会」です。2月10日(日)まで、70点ほど展示されています。
前号で紹介をした「顔真卿展」がはじまります(1月16日~2月24日)。
日本初公開の「祭姪文稿」が今回展の注目作品ですが展全体を通して学べるのは、書体の変遷や顔真卿の人物像、その後の書家に与えた影響、また唐の書が流入した奈良時代、遣唐使と共に唐に渡った空海や最澄、橘逸勢などが活躍した平安時代、その他、顔真卿に限らず唐の四大家が日本に与えた影響など、書を学ぶ者にとっては必要性のある内容が満載の展覧会であります。