2019年5月6日月曜日

雅書道塾通信 第134号・・・踏ん張って校歌斉唱卒業生(H31.4.1)


平成時代も一ヶ月を切りました。
仕事によっては慌ただしく影響を受けているところもあるでしょうがほとんどは淡々とした日常で過ぎていくのではないでしょうか。
興味は、新元号がなんとつけられるか、そして最初にテレビに写し出される文字はどんな文字か、にありました。
41日、「令和」と発表され、音感がちょっと軽いかなと感じましたが「和」という字は意味からしても音からしても大好きな文字でしたので「よしっ!」と思いました。「令」は命令のことばが浮かんで「あれっ?」と思い「漢字海」を引いてみました。
勿論命令の意味もありましたが他に①立派な。美しい。よいと言う意味があり、例としては、令聞令望=よい評判や立派な人望。また②として、他人の親族につける敬称(例)「令室」「令嬢」などがありました。
さて、揮毫された文字ですが平成の時と雰囲気が変わっていました。緊密な構成と強い線は南北朝時代、北魏の造像記の流れを汲んだ文字です。
31年前の「平成」の文字も同じく南北朝時代、北魏の書の系統でしたがこちらは時代が少し後で鋭角的な技巧を取り除いた懐の広い遠心的な文字構成でした。
「令和」は方筆系、「平成」は円筆系と別けてよいでしょう。特に「令和」に見られる線の細太の変化、波法の重厚さ、線質の強さ、配字などに作品としても学ぶべきところがあります。
何れにしましても来月から12月まで「令和元年=2019年」です。

少し前になりますが2月に「群馬書道大賞」を受賞した藤岡書道協会のT先生の記念展を鑑賞してきました。
墨象作品です。文字を題材として自分の感情を表現する芸術と理解しています。前衛書とも呼ばれていた記憶があります。前衛と言えば芸術分野では誰も取り組んでいない先駆的な役割を果たしていくことで簡単な事ではありません。
見る人の好みもあるでしょうが、作者が全知全能を駆使して作り上げた作品はやはり見応えがあります。
会員の皆さんも機会を作ってそれらの作品を鑑賞して前衛書が生まれてきた経過、書の役割、鑑賞の仕方など学んでみるのも書を理解する上で参考になること大であると思います。

本年度前期の昇格試験期間中です。受験する方は一生懸命取り組んでいることと思います。陽気も大分穏やかになってきました。教室での締め切りは今月最後の練習日、27日(土)です。よろしくお願いします。

来年6月には第三回の墨盒書道展を開催いたします。6月と言っても作品集を作ったりで作品締め切りは2月の末ころになります。
なにを書くか早めに決めて、よりよい作品を仕上げましょう。

0 件のコメント:

コメントを投稿