2019年6月2日日曜日

雅書道塾通信 第136号・・・学童を送る言葉や春惜しむ(H31.6.1)


いつの時代もそうだったのでしょうか、世の中、痛ましい事件や事故、憤りや悲しみを覚える事象があまりにも多い。一個人の力ではどうすることもできないように思いますが一人一人の人間が社会を作っていると思えば無関心でいることはできません。
日々、政治や社会の現象に目を向け、関心を持ち、原因を考えて過すことも大切なことと思っています。

5月は二つの展覧会を拝見しました。
一つは市内立石在住の門馬孝竹先生一門の“竹の会”書画展です。
漢字・かな文字作品も展示してありますが草花や自然を題材にした水彩画に気の利いたことばを添えた作品が主体でした。軽妙に描かれた絵とそこに添えられた暖かいことば、上品な作品群には見る人のこころを癒やしてくれる優しさがあります。先生はどこの書道団体にも所属せず生徒の皆さんと楽しみながら気楽に書いたり描いたりしているとおっしゃいますが元は漢字、かな、近代詩文から前衛まで広い分野で勉強されたことはその格調の高い作品に表れています。
今回で22回目、毎回、目と雰囲気を楽しませてくれる展覧会です。

二つ目は歴史と伝統のある“()刀根(とね)書道会展”。官公庁の職員やOBなど公務員関係の人が多い団体で現会長は岡庭飛鵬先生、以前は米倉大謙先生がご指導されていたと聞きます
漢字作品が主体ですが行草書作品での構図、散らし方の妙味や墨の濃淡等の表現方法に学ぶべきものがあります。出品者一人一人が創作と臨書作品の二点を課題としているようで馴染みのある古典臨書作品が出品されていて身近さを感じます。
以前は毎年開催でしたが今は隔年とお聞きしました。今年33回目です。