6月のビックニュースはなんと言っても米朝会談でしょう。トランプ大統領は「北朝鮮の体制を保証」、正恩委員長は「朝鮮半島の完全非核化」を約束しました。
具体的な交渉、取り組みはこれからでしょうが、トップ同士の会談で合意したのだから大きな歴史的前進です。昨年の今頃はミサイルが飛んで来たら・・・と心配していたのですから喜ぶべきことです。外交努力の大切さ、話し合いの大事さを改めて感じます。
5日から降り出した大雨が九州、四国を始め西日本に甚大な被害をもたらしています。新聞テレビでの報道を見る度にその災害規模と人的被害に胸が痛む思いです。日本列島は今、地震を始め自然災害がどこで起きても不思議ではない地球規模の環境にさらされています。
「国を守る、国民を守る」と言う言葉が時として使われますが、「守る」とはどうゆうことか考えさせられます。逃げることも大事ですが。
第2回の墨盒書道展が終了しました。
振り返ってみれば今回は小中学生も出品させたいと思っていましたのでその表装を考え出したのがちょうど1年前でした。一般の作品と見劣りのしないものしかも廉価なものと選んだのが今回の作品でした。過去雅支部展でも小中学生の作品の表装はいろいろと試行錯誤しましたが、今回はいかがでしたでしょうか。
会員の皆さんも日々忙しい中作品作りにはご苦労があったことと思います。また運営委員として6度の会議を始め準備を進めてくれた雅支部代表の菅生さんにはお世話になりました。そしてご苦労様でした。
この展覧会の素晴らしさは運営委員の皆さんが会議の中で展の目的、方向性を導き出し合議の上で進めていくことです。会員のつながりを大切にしてより良い作品の向上をめざして練磨し、それを発表し見に来てくれた人々に感謝をしつつ共に喜びを分かち合うことを目的としています。出品をした会員が自分の作品の前で「恥ずかしい、次はもっと頑張ろう」と話している声を何人も聞きました。この姿勢がある限り展覧会の内容は向上してくだろうと確信しました。
三回展の開催について近々開かれる二回展の反省会において実施の方向で決められると思います。何を書くか早めに検討をして余裕をもって準備を進めることが良い作品を作り、楽しく展覧会を迎えらる鍵ですから早めに構想を練りましょう。
展覧会のエピソード
展覧会三日目の午前中、年配の男性が会場に入ってきて作品の前に立つなり「絵画や音楽からは訴えかけてくるものが感じられるが書からはそれが感じられない」とおっしゃいました。絵画や音楽から訴えかけてくるものが感じられる人なのだからこれはハイレベルの質問者と緊張して近づいていき「そうですねぇ。いろんな見方がありましてね。詩文を読むもよし、楷書作品なら形の美しさ、行草書の作品であれば全体の構成、篆書や隷書などは形・造形性の面白さ、かななどは特に連綿とか散らし方、用紙なども鑑賞の対象になると思います。すべてに共通しているのが線の強さ、響きのようなものでそれを感じていただければありがたいですね」と言うようなことを話しました。
ときたまうなずいてはくれましたが一言も発せずに会場を後にしたのでなにを感じてくれたかは不明です。書作品の鑑賞は確かに難しい、しかしどんな分野にも云えることは見る人の理解度によって作品から感じるものは決まってしまいます。
私自身残念に思うのは展覧会を見に行っても漢字作品の詩文は読もうと思いますがほとんど読み切れません。何が書かれているか知りたいのにです。
そうなるともうほかの部分を鑑賞するきりです。それでもたくさんの作品を見る機会は多い方が良いのでよく出かけます。今更ですが一生勉強だなと思って。